もうすぐ10月だというのに、お天気の良い日は最高気温30度を超えたりして、まだまだ汗ばむ季節ですね。
あと数日で10月となり、着物は『袷』への衣替えの季節となりました。
いやいや、待って!こんなに暑いのに、袷なんて着られない~!
(Murasakiちゃん、年中十二単きてるけど…)
そうなんです、まだまだ30℃を超える日があるにも関わらず、着物の教科書ルール上、冬用の着物を着なければいけないなんて!
同様に4月末から5月かけても暑くなり始めて袷だとのぼせる!!
今日はそんな新常識、『5月・10月の単衣』について詳しくお話します!
- まだまだ残暑が残る10月にもう袷を着なきゃいけないの?
- 初夏の4月から5月も袷を着るなんて耐えられない!
- 暑がりで汗をかくのが恐怖!
- 今年は緊急事態宣言もあって秋の単衣着れていない!
- 着物の衣替えルールを破るとどうなるの?
という疑問をお持ちの方や、単衣LOVEの皆様にぴったしの内容になってます!
基本的な着物の衣替えについてはこちらで詳しく解説しています♪
そもそも『袷』、『単衣』とは?いつの時期に着るの?着物の衣替えルール。
そもそも『単衣』って何ですか、それ?という方へ。
もちろんちゃんと説明します♪
着物には、一年に4度衣替えをするタイミングがあります。
- 10月~5月⇒袷の着物
- 6月、9月⇒単衣の着物
- 7月~8月⇒盛夏の着物
こんな感じで季節に合わせて着物の衣替えをしていきます。
今回、話題にしている、袷、単衣をもう少し深く掘り下げます。
10月から5月まで着る『袷(あわせ)』の着物
袷(あわせ)の着物について。簡単に言うと、冬用の着物です。
この袷の着物で1月~2月の極寒の冬を過ごさなければいけないので、暖かく過ごせるよう、着物の反物に裏地をつけます。
この裏地ですが、胴裏(どううら)、八掛(はっかけ)と呼ばれます。背中〜腰部分の裏地が胴裏、足元や袖口あたりの裏地を八掛と言います。
外から見ると1枚着ているだけに見えますが、中に1枚重ねて着込んでいるような感覚です。
6月、9月に活躍する『単衣(ひとえ)』の着物
一方で、単衣(ひとえ)の着物とは、ざっくりいうと袷の着物の裏地を付けないバージョン!
なので、袷と単衣の違いといえば、基本的には胴裏と八掛があるかないかということです。
生地自体が違うのではないのよね。
なので、呉服屋さんで反物へお仕立てお願いすると、
Meijiちゃん、今回は袷にする?単衣にする?
と聞いてくれます。
裏地が無いので、涼しく風通しも良くなります。
洋服でもインナーを脱いで体温調整しますよね。和服は脱ぎ着できないですが、そんな感覚に似ています。
着物の新常識、『5月・10月に単衣』でも恥ずかしくない!
先程申し上げましたように、着物の衣替えのルールで言うと、6月・9月が単衣の季節。
でも、現代ニッポン、5月の初夏も、10月の初秋も暑いのです!!
無理無理無理!!暑くて絶対衣替え無理〜!
と思っている方は私だけではないであろう…
少しじんわり汗ばむ時期に袷を着てしまった日には、汗をかいてしまって汗ジミを作ってしまいます…
ただでさえ暑がりの私…
着物の自分ルールで、『最高気温25度超えたら単衣でお出かけする』とルール化しています。
でも、あと数日で10月なのに、最高気温25度の予報になる予感がありません(笑)
ということで、『10月の単衣』のご提案。
そもそも、着物の教科書ルールって、現代の気候に適していない点がいくつかあります。
私達の時代、地球温暖化とか、ゲリラ豪雨とか、「は?なにそれ?」だったからね!
あなた、何歳ですか?😱
10月単衣といっても、ただ文字通り「10月でもルールを気にせず単衣を着てしまいましょう」っていうだけなんです。
でもまだまだ、その着物の教科書ルールに縛られて、「着物って面倒」って思っちゃう方多くはないですか?
ただ、10月に単衣を切る場合は、小物だけ暦に合わせて衣替えをしましょう♪
9月に単衣を着る場合は、夏物の帯揚げ・帯締めに、半襟も絽。小物は夏用の装いです。
9月下旬から10月は、着物は単衣でも、帯と小物は袷用(冬物)で。半襟も絽から塩瀬にチクチク付け替えしましょう~♪
このように帯や小物で秋の雰囲気を取り入れますが、着物は単衣で涼しい。これが現代日本の気候にあった着物の着方ではないでしょうか。
着物雑誌や大人気のインフルエンサーも提唱していて、これが着物の新常識になっていく予感です。
なので10月に単衣を着ても理にかなっていて、全然恥ずかしくないですよ!
しかし、注意なのは、この新提案『10月単衣』は『プライベートなお出かけに限る』。
- 結婚式に参列する、
- 歌舞伎の襲名公演で前方の座席に座る、
- フォーマルなお祝いパーティー(自分以外が祝われる)にお呼ばれ、
などなど、主役が自分ではない場面では、着物の教科書ルールに倣いましょう。
『10月単衣』で着物の秋コーデ、OOTD例!
『10月の単衣』について、好きであればどんな色でも柄でも着ればいいんじゃない?と個人的には思います。
ですが、秋は短いもの!せっかくなら秋の着物ライフを楽しみましょう!
ということで、秋らしい着物コーデを2つご提案♪
季節を取り入れるヒントとして、その季節に旬な植物、食べ物の色を取り入れるといいですよ♪
爽やかな白い紬に秋の紅葉カラーを取り入れる。
紬がオフホワイトということもあって、とても爽やか。
そこにオレンジに近い赤の名古屋帯で秋らしさをプラスしました。
▼名古屋城とパチリ!
ちなみに博多織の名古屋帯です。リサイクルショップ シンエイさんで購入しましたよ!
マロンクリーム色の小紋でほっこり秋の装い。
マロンの色のようなほっこりな色の単衣。
初夏の単衣時期よりも、9月、10月の秋口の方が合いそう。温かみのあるクリーム色です。
▼なんと地紋にウサギちゃんが🐰♥
今年は着れませんでしたが、中秋の名月に着るのにベストな着物です♪
まとめ│プライベートなお出かけなら、体感温度で袷と単衣を着分けてよい!
日中はまだまだ汗ばむ10月。
気温の問題10月の単衣をオススメしました。さらに一つ理由として、今年の緊急事態宣言。
9月は一か月丸々緊急事態宣言が発令されていたことで、単衣の着物を着れていない方も多かったのではないでしょうか。
そこで、着物の教科書ルールに縛られて、単衣をしまい込んでしまうのは勿体ない!
10月も涼しくなるまで単衣着物を着倒して、お手入れに出してあげてください♪その方が、着物がカビや湿気で傷まないし、着物も喜ぶはずです!
ぜひ、気候に合わせた着こなしで、秋の着物ライフを快適にお過ごしください。
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