皆さんのお家に眠っている帯、ありませんか?
おばあ様やお母さま、義母様から譲っていただいた、なんてこともあるかもしれません。
私は、母がお琴を習っていたので、フォーマル系の着物や帯が何着かありました。
母にお家にある帯を見せてもらったとき、「これはどんな時に合わせる帯なんだろう?」と知識不足で結局しばらく使わず…
というか、人の目が怖くて使えず…
でも!せっかくまだまだ使える帯が、箪笥の肥やしになってしまうのはもったいないですね!
もし、私にも知識があれば迷わず使っていたのに…
なんていう方の為に、今日は前回の着物の格に引続き、帯の基礎知識について!
- 最低限知っていれば恥ずかしくない帯の知識を知りたい(情報は最低限で良い!←これが本音ですよね(笑))
- お家にある帯、これどんな時に使えるの?
- 具体的なシーン別コーデを知りたい!
先日紹介したフォーマル着物の解説と合わせてぜひチェックしてみてください♪
まずは着物を着られるようになりたい!
という方は、気軽にYouTubeで着付けを習ってみよう!という記事を書いてますので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
袋帯、名古屋帯って何が違う?帯にはどんな種類があるの?
まずは帯の種類について!皆様が手にする機会が多い3種類に絞りましょう。それぞれ説明いたします☆
- 袋帯
- 名古屋帯
- 半幅帯
フォーマル着物と相性抜群、華やかな『袋帯』!
幅▶約31cm(8寸2分)
相性良しの着物▶黒留袖、色留袖、振袖、付け下げ、色無地、小紋など。
洒落袋帯(しゃれふくろおび)
金糸銀糸が少なく、吉祥文様が無い袋帯。染めて柄を出す『染帯』の洒落袋帯もあります。
洒落袋帯はカジュアル着物とも合わせられます。小紋や紬でお出かけでも素敵✨
長さや仕立て方、二重太鼓を結べることは袋帯と全く同じ!
初心者さんにオススメ!礼装~カジュアルまで振り幅広めの『名古屋帯(なごやおび)』
幅▶約30cm(8寸)
相性の良い着物▶留袖、色留袖、振袖以外なら、基本合わせやすい帯♪
一般的な名古屋帯は、胴に巻く部分を半幅にして仕立てたもの。また、たれ先を3尺(約114cm)折り返して仕立てているため、袋帯より長さが短いです。
一般的な名古屋帯の仕立て方の『名古屋仕立て』以外にも、こんな仕立て方もあります。
▼松葉仕立て…て先のみ半分に折って仕立ててあるもの
▼開き仕立て…て先を半分に折らずに折って仕立てる。また、たれ部分も生地の端を折らずに生かして仕立てる方法。博多織や紬などの帯でみられます。
こんな仕立て方もあるので、これ何の帯?!とならずに長さを測ってみましょう♪長さによって袋帯(=二重太鼓用の帯)か名古屋帯(=一重太鼓用の帯)か決まります。
金糸銀糸が入っていて、糸を織って模様を出しているの名古屋帯は、フォーマル着物と相性がよいです。
一方で染めて模様をつけている名古屋帯は、カジュアル着物と合います。
オールマイティーな帯なので、初心者さんにとってもオススメのタイプの帯です。
結び方→二重太鼓を簡略化し、『一重太鼓』で結べるように作られたもの。一重太鼓の他に、銀座結びや変わり結びもできます!
結び方も簡単!カジュアルなおでかけなら『半幅帯(はんはばおび)』で!
幅▶約15cm(4寸)他の幅もあり!
相性の良い着物▶小紋、紬、浴衣などのカジュアル和服♪
名古屋帯は、胴に巻く部分だけを半幅に仕立ててありますが、『半幅帯』は端から端まで胴に巻く狭い幅で仕立てられています。
表裏生地が違ってリバーシブルで使えるものが多いです♡
イメージとしては、浴衣に締めるあの帯ですね!この帯ならお家にある方も多いのではないでしょうか。
そして、浴衣以外にも合わせられるのですよ♪小紋や紬、麻の着物など、カジュアルな着物と好相性です。
基本的に、帯揚げと帯締めは使わなくても着用できます♪超時短で着付けできますし、普段着として着物を着たい方にとってもオススメの帯です。
半幅帯の時短コーデのすゝめについて、記事を書いていますので、ぜひご覧ください。
袋帯や名古屋帯よりも結び方が無限!雰囲気もガラッと変えられるのでとても粋な帯です♪
帯の格は『金糸銀糸の有無』と、『染の帯』か『織の帯』かで見分ける!
皆さんがやっぱり気になるのは、帯の『格』の話ではないでしょうか。
私が着物を着始めの頃…、着ていく場所と着ている着物・帯の格がちぐはぐになっていないか、いつも心配でした…
正直、プライベートで着る分には、好きな物を着ればいいんです!
とはいっても、最初は周りの目が気になるもの。
また、基本の知識は知っておきたい、という方のために、簡単に帯の格について説明します。
『金糸銀糸』、『金彩』がある帯は、礼装、フォーマル用の帯!
まずは、お持ちの帯に金色と銀色の糸が織り込んである帯か、または、金彩で模様描かれていいる帯かをチェックしましょう!
金銀が多く使われている程、格式の高い帯になります。
この『金糸銀糸と格』のルールは覚えやすいですよね。私みたいな素人でも、いかにも華やかなものの方が格上だとわかります。
袋帯で金糸銀糸が施されているものは、留袖、訪問着に合わせることができます。
一方で、金糸銀糸の控えめな洒落袋帯は、カジュアルシーンで活躍する、小紋や紬でも合わせられます♪
名古屋帯は袋帯より、カジュアルダウンするのが基本。でも、金糸銀糸の織り込まれている帯は、付け下げ、色無地、江戸小紋など、略礼装の装いとしても着ることができますよ♪
『染の帯』はカジュアル着物と好相性!
まず、染の帯とはなんぞや!
染め帯とは、白い生地の反物に色や染料で染めて、模様をつけた帯のことです。
染帯の技法の代表は?
友禅染、型染め、絞り染め など
どれだけ作家さんの手間がかかるものでも、どんなに高価なものでも、『着物の格』という面では別問題です。金彩が少なければ、カジュアル着物と合わせるとバランスがよいです。
江戸小紋、お召、小紋、紬などと合わせると素敵ですよ♪
『織の帯』でも『金糸銀糸使いで古典文様の織帯』はフォーマル用、それ以外はおでかけ用!
模様を織って作られる帯はフォーマル用の物が多いです。
金糸銀糸が使われていて、伝統文様の施されている織の帯はフォーマル用です。
ゴージャスなので、あまり構えなくても一目見ればわかるはず!
例えば、『錦織』、『佐賀錦』、『唐織』、『綴織』
▼イメージで言えばこんな帯はフォーマル寄り!古典文様が入っている織の帯。
これも名古屋帯なのですが、付下げや、色無地などと合わせても違和感なしです♪
一方でカジュアル用の織の帯もあります。金糸銀糸無しで古典の文様などが無い織の帯は、カジュアル使いがオススメの帯です。
例えば、『博多織』、『紬』、『すくい織』などです。
このような帯は、小紋、紬、浴衣とマッチします♪
コーデのご参考に✨着物の帯合わせ5選!
教科書チックな説明ばかりではつまらないので、実際に私物でコーデしてみましょう♪
今日は、どちらかというと、カジュアル寄りの着物×帯のコーデについてです♪
フォーマル着物(訪問着、付下げ、色無地)の取り合わせはこちらで説明していますので、ぜひご覧ください♪
色無地と小紋の着物2着×袋帯、名古屋帯、半幅帯で着回しコーデ例を考えてみました。
同じ着物でも、帯によって雰囲気が変わる、通称『帯マジック』をご覧あれ!
『帯マジック』なぞ、初めて聞いたワイ。
色無地着物で帯着回しコーデ
色無地は一つ紋無しだと、お出かけ着として着こなせます。
小紋の着物で帯着回しコーデ
小紋は普段着要素の強い着物です。コンサバなワンピースという感覚。
カジュアルな小紋の着物に、同じくカジュアルな染の名古屋。格としては、とても相性の良いもの同士。
フォーマル以外のシーンではどこでも着ていけるコーデかな。
これぞ王道コンサバスタイルです。美人百花やCanCamみたいな可愛らしいコーデ≒モテコーデ(笑)
まとめ
皆様のお家に眠っている帯はどんな着物と相性の良いものでしたでしょうか??
フォーマルで着る場合でなければ、好きな格好をすれば大丈夫✨金糸銀糸の少ない帯なら、なお自然な普段着として使えそうですね♪
また着回しで帯マジック、実感いただけましたか??(笑)
同じ着物なのに、帯を変えただけで、こんなにも変わります!
『着物1着に帯3本』。着物好きの間でよく知られているこの言葉。帯を変えれば、十分着物1着でも楽しめます。
もちろん物によりますが、帯は、仕立てても、リサイクルでも、着物よりリーズナブルに手に入ります。
帯の最低限の知識を頭に入れつつ、自由に楽しく着物ライフを送りましょうね♪
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